ドリカム 2015年は4年に一度のワンダーランドイヤー幕開け

2014年、デビュー25周年を迎えたDREAMS COME TRUEが12月31日、広島グリーンアリーナでカウントダウンライヴを行った。

DREAMS COME TRUEは8月20日に3年9カ月ぶりのオリジナルアルバム『ATTACK25』をリリースし、オリコン初登場1位を獲得。その3日後にスタートした全国13都市32公演を回る“AEON presents 25th Anniversary DREAMS COME TRUE CONCERT TOUR 2014 -ATTACK25-”のファイナルの地は、広島でのカウントダウンとなった。


会場内は街の静けさからは想像もできないほどの熱気であふれていた。カウントダウンライヴを意識してヒツジのかぶりモノをする人、着物姿のカップルも多々見受けられた。そしてツアーファイナルとなるライヴがスタート。




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ドリカムのライヴはいつも幕開けと同時に2人のテンションの高さが伝わってくるのだが、カウントダウンライヴは「裏ドリワンダーランド2012/2013」ぶりとあって、気持ちの高まりもまた格別。もちろんそれはドリカムファンも同じだった。吉田自身もその気持ちを「うれしくって、もう込み上げてきてオエッてなりそう!」と伝えていた。


そんなお互いの気持ちはライヴごとに更新されている気がする。そして、2014年ラストのこの日は、全国ツアーのファイナル公演&カウントダウンライヴとあって、もちろん過去最高の盛り上がりを記録! 1曲目からの圧倒的なパフォーマンスに息をのんだ。吉田は各地のライヴ会場でお客さんを「○○(その土地名)ベイビーズ」と呼んでいる。今夜は「広島ベイビーズ」ならぬ「広島・大晦日ベイビーズ」。


そんな広島・大晦日ベイビーズもドリカムの2人も最初から笑顔全開。2人は、ツアーが幕を開けた当初から話題となっていた全長80メートルのステージを元気に走り抜けてすべてのお客さんへ挨拶をした。アリーナクラスではもっとも最前列が多いであろうこのステージは、25年の感謝の想いを込めて2人が考えたものだ。


「今日、歌い納めるよ。みんなだって弾けて叫び納めるよ。そして、この80メートルのステージを走り納めるからね!」(吉田)広島、中国地方からはもちろん北海道から沖縄まで、このカウントダウンライヴのために全国からベイビーズたちが集まっていた。さらに海外からも!「私の今年最後のベイビーズだからね。ゆっくりしっかり楽しんでいこうね!」(吉田)


オープニングの『OPEN SESAME』、『APPROACH』という流れは、なんと25年前のデビューライヴと同じセットリストだったという。25年前とニューアルバムを行き来する前半は、中村の言葉でいうと「音楽のタイムトラベル」。またバンド、パフォーマーを含め、衣装はファーストアルバム『DREAMS COME TRUE』と所縁の深いロンドンの雰囲気で統一されていた。


最新アルバム『ATTACK25』の曲は、なんてやさしくて温かいんだろうと思う。ファーストアルバムの頃となにが違うのかというと…それはたぶん包容力なのだろう。年を重ねていてきたからこそのさり気ないラヴソング「愛して笑ってうれしくて涙して」がジワジワ~っとハートに効いてきた。


それだけではない。思わずフフッと笑わせることも忘れてはいない。『あなたにサラダ以外も』、『MONKEY GIRL ―懺鉄拳ー(懺鉄拳の懺は懺悔の懺)』などの楽曲もそうだが、彼らは、大人になればなるほど遊び心が出てくる。それって最高に素敵なこと。ステージ上のアーティストひとりひとりが孤高であり誇りを持ち、全力で楽しんでいる姿は一流すぎる!


ドリカム25年間の歩みを象徴する当時のライヴ映像がスクリーンに映し出されると、誰もが1曲1曲に懐かしさいっぱいの反応を示す。“音楽のタイムトラベル”はここまで。続いてスクリーンにはアタックマンとチャンスウーマンが登場し、“ATTACK WITH MUSIC”の文字が映し出された。吉田と中村も黒い衣装にマスク姿で登場。後半戦は、すべて『ATTACK25』の曲で構成されていた。


『ONE LAST DANCE, STILL IN A TRANCE』からの4曲は、まさに“ATTACK WITH MUSIC”という選曲だった。アグレッシヴにベースと向き合う中村はかなりダンディ。


「ここから、リハも含めて今まで6カ月間やってきた『ATTACK25』の最後のひと盛り上がりだよ。OK? みんな、いくよ―――!」吉田のこの言葉から始まった『愛がたどりつく場所』は、まさに今この空間のこと! 身近にあるささやかな幸せこそが一番の愛のある場所だと教えてくれたこの歌を、広島・大晦日ベイビーズとともに大合唱した。『想像を超える明日へ』のイントロが始まると、吉田は80メートルを全力疾走。ライヴ終盤にもかかわらず歌いながら走るとは、フィギュアスケートでいう後半に飛ぶトリプルアクセル並みの体力が要るはず。


先にも触れたが、このアルバムは温かくて熱い。いつもそばにある小さな幸せを歌い、巡る季節を感じさせ、生きることのむずかしさを歌い、それでも生きろと力づけ、励ましてくれる。アーティストとして、ひとりの人間として経験してきたすべてが音楽に表れていると感じずにいられない。


『MY TIME TO SHINE』では、そんな2人によって心の奥に隠している悲しみや迷いをあばかれ、浄化してもらえたような気がした。ドリカムは一方的に「がんばれ」とは言わない。「私もそうだよ」と、さり気なく伝えてくれる。だから素直になれるのだ。


本編ラスト2曲となった。『さぁ鐘を鳴らせ』のイントロで中村は両手を広げた。それは、“みんなの想いを受け止める”という気持ちの表れだったように思う。吉田の渾身の歌唱に全員が拳を突き上げた。曲がアウトロに差し掛かっても“鐘を来年も 来年も 鳴らし続けよう!”とアドリブで歌い続けた。その歌の続き?とも思えた『AGAIN』でもやはり、歌詩にはない言葉で吉田は私たちに伝え続けた。何度も何度も“AGAIN”と。そして“何度だっていいから 何度だっていいから 失敗したって 笑われたって カッコ悪くたって 絶対…あきらめるな あきらめるな あきらめるな あきらめるな!”と。それを真剣な眼差しで聴いていた人たちは、人差し指を上に向け、左右に揺らしていた。それは会場全体にあふれる感情の波のようだった。


アンコールでは15年ぶりに浦嶋りんことのFUNK THE PEANUTSが登場!ポジティヴなアッパーチューンのメドレーに、アリーナはお祭りムードとなった。


「ツアーが始まるときに、アンコールをもらったら何を聴いてもらおうか?って話してたんだ。今年はみんなのおかげで25年を迎えた。その感謝の気持ちをとにかくホントにホントにちょっぴしでも表せる曲がいいなって思って、この曲に決めたの。とにかく今日も、ひとりひとりに届くように気持ちだけはめっさこめて、これです」と吉田。贈ってくれた曲はもちろん『サンキュ.』。何年経っても、何度聴いてもしっとりと新鮮に心に届いてくる歌だ。


「次の曲で、私たちにもスタッフにとっても“ATTACK25納め”となります」という吉田の言葉に拍手が起こった。『HAPPY HAPPY BIRTHDAY - 2014 Party Mix -』は、今まで聴いた中でもっともハッピーだった気がする。ある意味このアルバムは、ツアーファイナルを迎えてひとつの完成形となり、25年歩き続けてきたドリカムの、ここまでの“答え”となったのかもしれない。そんな全国ツアーに参加してくれた総入場者数は、30万3千687名にも上ったことが吉田の口から告げられた。


そして、いよいよ! 10秒前から全員でカウントダウン。


「5,4,3,2,1! ハッピーニューイヤー!」


お客さんは隣の席の人とも笑顔であいさつを交わし、ステージ上では吉田と中村による鏡割りが行われた。「今年はワンダーランドイヤーであることはもちろん、ブログにも書きましたけど、いろんな新曲が生まれることは間違いない。1年をとおして、ワンダーランドイヤーを盛り上げていきたいと思っております」(中村)「みなさんも本当に本当にすごいすごいハッピーで、よい1年でありますように」(吉田)「ワンダーランドイヤーの1曲目はこれだ―――!」と吉田の一声で始まった『うれしい!たのしい!大好き!』では、広島のおモチ屋さんに頼んで作ってもらったという小モチが客席に投げ込まれ、新年のムード一色だった。そしてたたみかけるように『決戦は金曜日』。


“広島・大晦日ベイビーズ”は、もちろん“広島・元旦ベイビーズ”となって大盛り上がり。本当に本当にハッピーな1年の幕開けの予感。「そんでやっぱりこの曲やるよ。今年も何があってもみんなが絶対負けないで、負けてもいいからもう1回立ち上がれるように、これです」(吉田)と紹介された『何度でも』。歌の最後には、さらに吉田が声を枯らしながら“本当にみんなの1日1日が ハッピーでありますように 泣いたって立ち上がれますように みんなで行くぞ! 今年も行くぞ!”と心からのメッセージを添えてくれた。


一生懸命生きていればいるほど、生きていくってしんどい。それでも諦めないで!と激しく高らかにドリカムは歌う。それは彼ら自身の生き方に他ならない。ドリカムは、彼らの音楽を聴くすべての人たちにとって、人生最強のサポーターなのだと思う。そして、吉田の歌声にウットリとして、中村に癒される。というコンポジションは2015年もきっと変わらないのだろう。


ライヴの中で、中村から発表があったように2015年は、4年に一度のワンダーランドイヤーが幕を開ける。今年で7回目となるワンダーランドは、1999年以来、16年ぶりの冬開催となる。それに伴い、本日、Yahoo!JAPANとドリカムのコラボで『史上最強の移動遊園地DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2015』特設サイトが公開となった。


特設サイトでは、ドリカムの楽曲265曲からのリクエスト投票の受付を開始! また中村正人がドリカム25周年についてとワンダーランドイヤーの幕開けについて語ったスペシャルインタビューを掲載。

また、ドリカムの2人から、ワンダーランドのライヴDVDコンプリートセット(全7作品)などのお年玉プレゼントキャンペーンも実施中である。


「みんな元気で、ワンダーランドで会おうね!」(吉田)誰もが、ライヴを見終えた満足感だけでなく、今年起こるであろうたくさんのハッピーなことに対するワクワク感を持って帰ったのだろう。


ドリカムはドワンゴジェイピーで!




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