「7年目の本気」高柳明音は総選挙で選抜に入れるか?

ついに開票となる第7回となるAKB48 41stシングル選抜総選挙。

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山本彩の涙、谷真理佳・渕上舞の勢いと速報から多くのトピックスが散りばめられ、早くも波乱を感じさせる展開。その中で一際目を引く、「16位 高柳明音」の文字。高柳にとって、最高の速報順位だ。

新世代躍進の中、ベテランである彼女が見せる勢いは、「AKB48グループに高柳明音あり!」を示した第3回総選挙を呼び起こさせる。

2011年、彼女が所属するチームKⅡは初となるオリジナル公演の開催がアナウンスされるも、延期に次ぐ延期を繰り返し、先が見えない現状であった。ファンはおろかメンバーにも不満が募る中、高柳はKⅡリーダーとして、チームが今置かれている状況を、自信が総選挙の舞台で選ばれるならば必ず言おうと心に決めていたという。結果は23位。昨年の35位から大ステップアップで、アンダーガールズ2番手にランクインする。彼女はその決心の通り舞台上で、プロデューサーの秋元康氏に向かい、「秋元先生、私たちに公演をやらせてください!」と叫んだ。このサプライズ直談判には当の秋元氏はもちろん、当時の支配人である湯浅洋氏、KⅡメンバー、ひいてはAKB48メンバー全員が驚愕。同時に会場中が大喝采に包まれる。この年は前田敦子の首位返り咲きの年。そのドラマと同等、もしくはファンによってはそれ以上のインパクトを与えた高柳は、まさにお祭り女と呼ぶべき活躍を見せた。これも全てはSKE48のため、KⅡのためであった。

彼女の願いは叶い「ラムネの飲み方」公演はめでたくスタート。KⅡの宝物となった。さて、そこからが問題である。SKE48は見事に国民的アイドルの一角を担う存在になった。しかし、SKE48のために心血注いできた高柳は自らの目標が達成されていく度に、モチベーションを失っていく。自らのための戦いを経験していなかったからだ。そんな心境の中彼女は32ndシングル総選挙前のブログで「(来年は)総選挙があったとして立候補制だったとしたらきっと出ません」と発言する事態となった。

その言葉通り37thシングル総選挙は当初不出馬の意向を固める。ところが締切直前に突如立候補。急な心変わりは、大組閣でKⅡリーダー解任と同時に発表されたNMB48兼任を受けての焦りからくるものだったという。「正直圏外を覚悟していた」とブログで語った彼女の気持ちは票数に表れ、31位と昨年から7つものランクダウンを経験する。

この結果に落胆…するかと思いきや、彼女はこの瞬間吹っ切れた。ファンは、高柳を応援するために投票してくれていることに真に気が付いたのだ。

彼女の気づきと共に環境も大きく変化する。NMB48チームBⅡでの活動は彼女に新鮮な空気を運んできた。新たな場所で勉強を重ねたことで、ホームのKⅡでは、今までにないほどノビノビと溌剌とした高柳の姿が見ることができた。そして、高柳は昨年の自身の生誕祭で、狼煙を上げることに。

「壇になってる椅子に上りたいなって思いました。(中略)もう一度勇気とこの48グループで頑張ろうって思わせてくださった皆さんに伝えておきたいので。私は来年の総選挙で、全力でもう一度選抜を目指したいと思います」と熱い想いをぶちまけたのだ。

北川綾巴、宮前杏実らの台頭により、SKE内でのポジションが下がることもあった。長年共に戦い続けてきた佐藤実絵子、中西優香の卒業、心の支えであった古川愛李との別れもあった。

むしろ、そうした危機が彼女の気持ちを強くしていく。舞台「AKB49~恋愛禁止条例~」では役作りのため髪を真っ赤に染めるという力の入れようと共に主人公のライバル・岡部愛を熱演。FLASHスペシャルのソロ写真集出版権も獲得、7月公開の映画「浄霊探偵」では主演も決定と、決心と共に彼女は今最大級の波に乗っている。

今年の彼女は一味違う。彼女は誰のためでもない、自分と、そして彼女を支えるファンのために立候補した。立候補後更新されたブログ内で彼女は「選抜に入って『私、皆がいたから、ここまで来れたよ!』って感謝も伝えたい。まだ私は消えない。負けない。私は大切な皆と作り上げてきたこの【SKE】という場所で輝いていたい。だから私は選抜を目指します」と語った。

恒例の政見放送。高柳は今までの自身の選挙への気持ちを自虐しながら、振り切ったテンションで「目指すは神の椅子!」と声を大にした。この勢い、あの日大舞台で叫んだ姿が重なる。お祭り女…いや、おまちゅり女の帰還である。

『僕たちは戦わない』は300万枚を出荷、「順位予想不可能、大荒れの一夜」というサブタイトルの通り、過去最大のイベントとなるはず。ならば、その場にはお祭り女の存在は不可欠だ。今回の速報を受けて彼女は「歴史に残しましょう。7年目の本気を、7年目の正直を!! 」とコメントした。今回の高柳明音には何か、とてつもないことが起こる、そんな予感しかしない。
(田口俊輔)
写真=(C)AKS

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