川栄李奈は女優として成功するのか?

川栄李奈の卒業コンサート「AKB48真夏の単独コンサートinさいたまスーパーアリーナ~川栄李奈さんのことが好きでした~」が行われた。

個人名がコンサートタイトルになるのは異例なことであり、これまで片山陽加、野中美郷がタイトルになったことはあるが、大型コンサートでは卒業生がタイトルになるのは初。前田敦子や大島優子のようにセンターを務めたわけでもなく、総選挙での最高順位も16位。川栄李奈は、誤解を恐れずに言えば、「AKB48の顔」と言える存在ではなかった。

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そんな川栄が注目を浴びるキッカケとなったのが「週間AKB」(テレビ東京系)の企画「りっちゃんのひとりでできるもん!」というコーナーだ。小さい子供でもできることを川栄が小学生の格好をしてチャレンジする企画で、毎回、戸惑ったり失敗することがほとんどで川栄のバカキャラが世間に浸透したと言える。ここから順風満帆に人気上がり、初の選抜メンバーに選ばれのもこの頃であった。

バラエティ番組からも引っ張りダコとなり、AKB48のバラエティ班として注目された。そんな中、AKB48メンバーが出演するドラマ「マジすか学園」や「セーラーゾンビ」へ出演し、女優としての活動の幅も同時に広がることに。

川栄にとって昨年10月に大きなターニングポイントが訪れた。ドラマ「ごめんね青春!」(TBS系)の出演である。このドラマは宮藤官九郎が脚本を担当。ヒットメーカーである宮藤に加え、プロデューサーは磯山晶という「池袋ウエストゲートパーク」や「木更津キャッツアイ」で名コンビを組んだ2人が、川栄を抜擢したのだ。AKB48とは関係のないドラマ出演は、ファンの間でも話題となり、世間的な注目度もかなり高い作品だったと言える。ここでは口は悪いが成績優秀で、飽きっぽく誤解されやすいという難しい役をしっかりとこなしていった。このドラマの川栄を見ていると、かつて「池袋ウエストゲートパーク」「木更津キャッツアイ」で酒井若菜が演じた役どころに近い。酒井は宮藤のドラマをキッカケに飛躍していった女優のひとりでもある。宮藤が川栄に対しても、かつての酒井を起用した感覚で川栄を抜擢した可能性も高い。川栄の女優としての可能性が見えたドラマと言える。昨年末にドラマが終了しているが、川栄はAKB48と離れたドラマを経験したことで、女優という将来のビジョンが明確になってのではないかと思う。

そして今年3月に行われたAKB48のコンサートで卒業を発表した。この時に、女優になるのが夢と話し、卒業後には女優として活動する決意を表明。卒業発表から約5ヶ月が経ち、川栄はAKB48を卒業することになった。

AKB48卒業後の初仕事が、9月11日から始まる舞台「AZUMI幕末編」(新国立劇場)の主演に決定した。人気漫画の実写版の舞台であり、かつて2003年に映画で上戸彩が主演、2005年には舞台で黒木メイサが主演している注目作だ。いきなり大きな仕事からのスタートになるが、乗り越えれば、一皮向けた女優になれることは間違い無いだろう。

いい意味で今後はAKB48の看板を背負うことのない川栄は、プレッシャーも無く自然体で演技に打ち込めるだろう。今後の女優としての道は明るいのではないかと思う。残されたAKB48のメンバーも川栄の背中を見て、卒業後の進路を考えていくメンバーも増えるのではないかと思う。
(文/ブレーメン大島)
写真=(C)AKS

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