ファンや音楽界からの哀悼続く…「魔王」と呼ばれた大物歌手シン・ヘチョルさん、本日一周忌

写真=OSEN DB

“魔王”がこの世を去ってから今日(27日)でちょうど1年になる。25日に奉安式が行われた後から今までファンは追悼しており、マスコミ各社からも故人を追悼する内容の報道が相次いだ。音楽一筋で数々の名曲を残し、人々に様々なメッセージと課題を投げかけた。今日もファンや音楽界が彼を追悼している理由だ。

27日、各インターネットコミュニティの掲示板やSNSなどにはシン・ヘチョルを追悼する内容の書き込みが掲載され、さらに切ない雰囲気を醸し出した。ファンと音楽界の後輩らはそれぞれの方法で彼を思い出し、追悼している。

故人は音楽分野で特別な存在だった。1988年「無限軌道」の大学歌謡祭でデビューした故人は、「君に」というヒット曲を発表し、今のアイドルに劣らない人気を博した。その後、バンドNEXTを結成し、ロックをベースに愛だけでなく自我、存在、人生、幸福、家庭、社会問題など、世の中のあらゆるテーマを曲に収めた。NEXTが解散した後は、同い年のミュージシャンユン・サンと「ノダンス」というプロジェクトグループを結成してテクノとエレクトロニカアルバムを発売し、色彩豊かな音楽を披露した。

特に故人が6月に発売した歌「A.D.D.A」は彼の実験的な性格と優れた音楽性が披露された楽曲で、ワンマンアカペラという珍しいジャンルを切り開き、韓国音楽史に足跡を残した。ソロアルバムのみならず、NEXTとNEXT UNITEDというタイトルで復帰する計画のあった故人であるだけに、突然の別れがより一層悲痛である。

彼が社会問題についても躊躇せず発言したことは“毒舌家”“魔王”などのニックネームを見れば分かる。誰の機嫌もとらず、自身の考えを堂々と語り、社会に向け警告を投げかけることができる人が彼の他にもいるのだろうか。改めて彼が懐かしくなる理由だ。故人は生前、時事討論番組に出演し、民主主義と自由についての自身の考えを堂々と語ってきた。そういう彼を支持する人もいたが、逆に非難する人もいた。しかし、芸能人の政治的発言をタブー視する韓国の雰囲気で、故人が特別な存在だったことは間違いない。

KBS「不朽の名曲」、JTBC「HIDDEN SINGER」など、音楽を題材にしたバラエティ番組では故人の功績を賛え、反響を呼んだ。彼に向けられた懐かしい気持ちが彼の音楽と後輩のステージにつながり、感動を与えたと解釈される。その後彼を追悼する感情がより一層強くなっている雰囲気だ。

残念なことは、故シン・ヘチョルさんの死をめぐる攻防は今も進行中であることだ。21日、ソウル東部地方裁判所では故シン・ヘチョルさんの手術を執刀したK院長の業務上過失致死の疑いと医療法違反に対する第1次公判が開かれた。この日の裁判でK院長の弁護人は、故シン・ヘチョルさんを執刀する過程でK院長の過失はなかった上、胃の縮小手術を行ったときも事前に故人の同意があったと主張した。K院長は現在も病院を営んでいる。

故人の妻であるユン・ウォニさんは1周忌の追悼式で「厳しい中でも子供たちが手を握ってくれ、夫の死が全国民の関心を受けているので、故人の家族の立場で絶望ばかりしているわけにはいかなかった。(裁判で)良い結果が出るよう最善を尽くす」と厳しい裁判を控え、覚悟を語った。

ちょうど1年前の2014年10月27日に聞こえてきた故シン・ヘチョルさんの悲報は、ファンと音楽界に大きい衝撃を与えた。まだすべきことがたくさん残っている有能なミュージシャンで、ときにはすっきりした毒舌で私たちのかゆいところに手が届く毒舌家。彼を愛し、あるいは憎みながら青春を送った人々が彼を懐かしがる理由がここにある。

元記事配信日時 : 2015年10月27日09時04分 記者 : チョン・ジュンファ


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